チタン合金『GUMMETAL(ゴムメタル)』 ②

今回は、チタン合金「GUMMETAL」について、弾性変形挙動を示すこの素材がどのような目的で開発されたのかをお話ししたいと思います。

ゴムメタルの特性とは

まず、ゴムメタルの特許には、‘弾性率が低く、かつ強度が高いこと’が、最大の特長として掲げられています。弾性率が低いと、小さな力で変形させることができ、かつ強度が高いと、大きく変形しても元に戻ることになります。すなわち、‘しなやかな’性質を発揮します。このような低弾性率と高強度を併せ持つ材料は、世の中にありませんでした。例えば、鉄は強度が高いけれど、簡単に曲げることが難しいですね。アルミニウムは柔らかくて、鉄に比べると簡単に曲げることができるけれど、強度が低いので、曲がったままで元に戻りません。これらに対して、ゴムメタルは、柔らかくて強いという相反する性質を、同時に実現した新しいチタン合金です。ゴムメタルの弾性率は、日常で使われているステンレス鋼の約1/5で、強度は約2倍もあります。

ゴムメタルの応用

更に、どのような応用を考えて、このような性質の材料が開発されたのでしょうか。典型的な応用は、自動車などの機械部品であるバネです。例えば、バネ定数が等しいコイルスプリングを作る場合、弾性率が低いと、その分だけ巻き数が少なくて済みます。ゴムメタルは弾性率が鋼の約1/5ですので、1/5の巻き数で鋼と同じバネ定数の軽量あるいはコンパクトなスプリングが出来ることになります。もう一つの典型的な応用は、医療における人工骨です。人工骨には従来、チタンが使われていますが、その弾性率は人間の骨の弾性率の5倍近くあります。しかし、人工骨には、人間の骨と同等の弾性率を有する材料が好適なのです。その点で、ゴムメタルは人間の骨に近い低弾性率で、しかも強度が高く、しなやか、そのうえ生体アレルギーを起こすような成分を全く含んでいない合金設計がなされているのです。

 

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